ごきげんよう! 浅田カズラです。
4月に、バーチャル上での開催が告知されていた、世界有数の「奇妙な」イベント、バーニングマン。情報としてはそれ以降聞いていなかったのですが、実は8/31より各種バーチャル会場にて開催しているとのことでした。
実に8つのプラットホームにて開催されているとのことで、それぞれでまったくコンセプトが異なるという、オリジナルのバーニングマンさながらな様相を示しています。なにせ今年のテーマは「multiverse」。バーチャルの上なら「多元宇宙」をもかんたんに作り出せ、そして自由に表現できることを、このイベントは示しています。
ではでは、本日のバーチャル界隈のできごとを以下に書き連ねていきましょう。今日もなぜかニュース豊富な一日となっております。
- 9/2(水)
- FaceRigの後継ソフト「Animaze」が発表
- 「日本、奪還。」「B.L.A.C.K.」の正体が明らかに。サクラ大戦シリーズ新作『サクラ革命』発表。白上フブキ&宝鐘マリンが公式応援大使として(あらためて)就任
- VARKにて、天音かなた&宝鐘マリンが「交互に」出演&鑑賞するバーチャルライブ「Cinderella switch」開催決定
- 『ブラウンダスト』の新キャラ声優に、夏色まつりが起用
- ガリベンガーV配信イベント「超人女子戦士ガリベンガーVガリベン納涼祭」開催
- バーチャルマーケット4、「XRクリエイティブアワード2020」最優秀賞受賞
- アディッシュ株式会社、いちから株式会社へ投稿動画監視サービスを提供開始
- サントリーコミュニケーションズのバーチャルヒューマン社員・山鳥水生が、公式インフルエンサーに任命
- AVATAR2.0 Projectより、白乃クロミと碧惺スキアの活動終了が発表。九条林檎もグループ卒業に
9/2(水)
FaceRigの後継ソフト「Animaze」が発表
多くのVTuberがお世話になっているであろう、アバター操作ツールの金字塔・FaceRigの後継ソフト「Animaze」が発表されました。
FaceRigのコア技術を大幅に改善し、新しく設計された、文字通り正統後継ソフトになるらしく、フェイストラッキング性能はなかなかよろしい感じ、さらにいろんな箇所をカスタムできるアバターも見られるなど、機能面の進化が確認できます。そして、「Animaze」は無料でダウンロード可能とのこと。FaceRigを持っている人もずっと「Animaze」を利用可能なうえ、いくつか特典もあるとのことです。
一方で「FaceRigアバターはAnimazeと互換性がなく、アップデートが必要」という記述もあり、アバター調整の手間がかかるかもしれません。実際の使い勝手も含め、世に出てからがいろいろと勝負かもしれません。なにはともあれ、多くの人がお世話になった「名機」が進化に踏み込んだのは、大きな需要の存在を感じられます。
「日本、奪還。」「B.L.A.C.K.」の正体が明らかに。サクラ大戦シリーズ新作『サクラ革命』発表。白上フブキ&宝鐘マリンが公式応援大使として(あらためて)就任
8/28に白上フブキが公式応援大使に就任した新プロジェクト「日本、奪還。」と、9/1に宝鐘マリンが急遽公式サポーターに就任した新プロジェクト「B.L.A.C.K.」。ホロライブのVTuberが急遽抜擢された謎めいたプロジェクトの公式配信が、この日同時に開催。そしてこの公式配信の中で、2つのプロジェクトの正体が明かされました――かの「サクラ大戦」の新シリーズ、スマホ向けRPGタイトル『サクラ革命』だったのです。
現在最も新しい『新サクラ大戦』より遥かに先の時代「太正100年」の、新たな帝国華撃団の物語を描く完全新作となり、シリーズでおなじみ霊子甲冑が「霊子ドレス」というパワースーツじみたものに変わり、ライバル組織と思しき「大帝国華撃団B.L.A.C.K.」が登場するなど(これが新プロジェクト「B.L.A.C.K.」だったということですね)、新要素も目白押しな新作となる模様です。本編のプロローグと思われるアニメ映像も配信中で公開されました(直後にYouTubeにて動画公開)。
そして、白上フブキと宝鐘マリンは、この『サクラ革命』の公式応援大使として就任することもあらためて発表されました。今回のプロモーションはつまり、ディライトワークス側とSEGA側にそれぞれインフルエンサーを用意し、全く別のコンテンツのように宣伝を仕掛けたということになり、これはうまい仕掛け方だな……と舌を巻きました。そして、サクラ大戦をこよなく愛する宝鐘マリンにとっては、配信中に思わず涙するなど、まさに悲願とも言える案件。もちろん、公式応援大使としての仕事は、これからが本番です。
VARKにて、天音かなた&宝鐘マリンが「交互に」出演&鑑賞するバーチャルライブ「Cinderella switch」開催決定
■『Cinderella switch』開催決定!
— 「VARK」公式アカウント (@VarkOfficial) 2020年9月2日
9/27(日)、ホロライブより「天音かなた」さん、「宝鐘マリン」さん主演のバーチャルライブが開催決定!
なんと、今回のライブは"推し"と隣の席で一緒に盛り上がる、 夢の「連番ライブ」企画です!https://t.co/BvvvHt1UFG#ふたりでみるホロライブ #VARK pic.twitter.com/b60COBPsFE
VARKに新たなVRライブが登場です。ホロライブの天音かなたと宝鐘マリンが出演するVRライブ「Cinderella switch」が9/27に開催されることが告知されました。
このVRライブはいままでにない特殊な形式となっています。17時からの部は天音かなたが、19時からの部は宝鐘マリンが出演しますが、それぞれのライブでもう一方が隣席に座り、夢の「連番ライブ鑑賞」が実現しちゃうというとてもうれしい仕掛けが用意されています。VRライブはすっかり広まりましたが、VR連番鑑賞はそうそう見かけるものではありません。これは通しチケットで買いたくなりますね。
チケットはVR版、スマホ版、そしてニコ生で見る動画版が用意されています。通しチケットにはアフタートークもくっついてきます。
『ブラウンダスト』の新キャラ声優に、夏色まつりが起用
ちょっとずつ増えつつある、VTuberの純粋な声優としての起用がまたひとつ。スマホ向け采配バトルRPG『ブラウンダスト』にて、9/3に実装される新キャラの一人に、ホロライブの夏色まつりが声優として起用されました。
夏色まつりがCV担当するのは竜騎士家門の一人娘・ユリセア。ご本人とは打って変わって、セクシーかつ影のある大人の女性です。こちらは既存キャラクターのスキル上限ギャップを解放する要素「助力者」として実装されるキャラで、9/3のメンテンナンス後に追加されるとのことです。
公開されているティザー動画では、ユリセアを演じる夏色まつりの声を先行して聞くことができます。将来の夢として声優になることを掲げている彼女にとっては、今回の起用は夢の第一歩とも言えるでしょう。
ガリベンガーV配信イベント「超人女子戦士ガリベンガーVガリベン納涼祭」開催
毎回カオスを巻き起こしているガリベンガーVのイベントが、配信イベントとして登場です。「超人女子戦士ガリベンガーVガリベン納涼祭」が、配信限定で開催決定です。
今回も電脳少女シロと小峠教官をMCに、様々なゲストが登場。今回は、3月開催のイベントでアーカイブ限定で導入された視点切り替え機能「推しカメラ」がライブ配信中にも使用できるプランが用意されたほか、このプラン購入者から抽選で、Zoomを通じてイベント出演者と直接交流できる企画に参加することもできちゃいます。視聴者がライブ出演者に「見られる」という、なかなか稀有な体験ができそうです。手軽な視聴者参加ができる投票機能も用意されるとのことです。
双方向性を強めたイベントとして大いに進化した、ガリベンガーVのお祭り騒ぎは、9/5に開催予定です。
バーチャルマーケット4、「XRクリエイティブアワード2020」最優秀賞受賞
先日開催されたバーチャルマーケット4が、一般社団法人XRコンソーシアムが開催した「XRクリエイティブアワード2020」にて最優秀賞を受賞しました。かつてない規模と作り込みで大いに話題になったVR展示会が、このような形で表彰されるのは大きな一歩と言えるでしょう。続く「Virtual Market5」の気がつけば、開催まであと3ヶ月。こちらにもいま、大きな期待がかかっているはずです。
アディッシュ株式会社、いちから株式会社へ投稿動画監視サービスを提供開始
インターネットの投稿モニタリングなどを手掛けるアディッシュ株式会社が、いちから株式会社へ「VTuber投稿動画監視サービス」を提供を開始したことを発表しました。これにより、にじさんじ所属のバーチャルライバーたちが投稿する動画がガイドライン違反ではないか、また社会通念上問題ある投稿ではないかがチェックされる体制が構築され、安心して活動できるようになるとのことです。
いわゆる「あぶない動画・配信」の見極めはむずかしいもの。しかし、やらかすと配信者本人の信用はもちろん、所属企業の信用低下にもつながりかねないご時世となっています。今回のいちから株式会社への監視サービス提供は、こうした情勢を見据えた上での、意外に慎重な体制であることが明らかになってきた同社のスタンスがうかがえる一幕でもあるでしょう。
サントリーコミュニケーションズのバーチャルヒューマン社員・山鳥水生が、公式インフルエンサーに任命
サントリーの公式VTuber・燦鳥ノムに、バーチャルな後輩が誕生しました。サントリーコミュニケーションズにのバーチャルヒューマン社員・山鳥水生が、同社の公式インフルエンサーに任命されたことが発表されました。
山鳥水生は、新卒でサントリーに入社した、1993年生まれの27歳。2019年10月に宣伝コミュニケーション部に配属され、そして今回のインフルエンサー任命に至ったとのことです。もともと7月からInstagramで活動しており、この日にはラグビー日本代表の「サントリーサンゴリアス」の選手とも共演しています。
今後はInstagramを通じて、サントリーの魅力を発信していくとのこと。バーチャル社員のインフルエンサー……燦鳥ノムがデビューしたときもでしたが、サントリーの先進的な取り組みには驚かされるばかりです。
AVATAR2.0 Projectより、白乃クロミと碧惺スキアの活動終了が発表。九条林檎もグループ卒業に
【お知らせ】
— Avatar2.0Project (@ProjectAvatar20) 2020年9月2日
タレントに関するご連絡 pic.twitter.com/3azNcdKkPG
蠱毒より生まれたAVATAR2.0 Project。苛烈なオーディションから勝ち上がった猛者たちがそろうグループですが、これまで活動終了という形の欠員が出てこなかったのも特徴でした。しかし、ついに同グループより活動終了者が現れました。
活動終了を発表したのは、1期生の白乃クロミと、2期生の碧惺スキアの2名。9/30をもって活動を終了し、同グループを卒業するとのことです。イベントへの最後の出演は、9/26のネットおしゃべりフェスとなります。この事情から、急遽枠数が増設されたとのこと。ファンの方が直接ふれあえるのは、これが最後の機会です。
また、すでにフリーランスへと活動をシフトさせた1期生・九条林檎も、AVATAR2.0 Projectから卒業することを発表しました。これによって純粋な個人へとなりますが、いろはにぽぺととの業務委託関係や、IPとしての取り扱いには変化はなく、「これまでと同じ」と本人より告知されています。
寂しい出来事ではありますが、白乃クロミは「大きな一歩」と語るなど、むしろ笑って送り出してあげたい話でもあります。AVATAR2.0にも、大きな転換が訪れました。